dicelogue

@dicegeistのlog

2016-01-01から1年間の記事一覧

まだ自閉症・発達障害についてあまり知らない人にお願いしたい、たった1つのこと (世界自閉症啓発デーコラボ企画)

なないおさんの呼びかけで、今年も大勢の方が記事を書かれていますね。 今年のコラボ企画のテーマは「嬉しかった(お願いしたい)配慮とありがとうの気持ち」ということですが、 皆さんいろんなことを書いていることと思いますので、 私からは、「お願いした…

翻訳記事「なぜ私は、今朝『ノー』と言った、自閉症を抱える子を誇らしく思うのか」

元記事: Why I'm Proud My Autistic Son Said‘No’ Today By Emma Dalmayne, Mar 05, 2016私は、今朝『ノー』と言った息子のことをとても誇らしく思う。息子は今日は地域のボーイスカウトと一緒に出かける予定だった。その子たちと一緒に出かけるのは初めて…

「発達障害と診断されたらどんな療育を受けるといいか」問題

どう転んでも、一般論は書きようがないけれど、そこをあえて考えてみましょう。 前提 まずは、かねがね書いてるように、子ども自身を知ることからです。 該当する発達障害の簡単な入門書を何冊か読んで、その内容に当てはまる部分も当てはまらない部分もある…

発達障害の「療育」について(連続ツイートそのまんま)

通園療育の話。 もうちょっと具体的に言うと、通園療育に通っている人が、「これは療育じゃなくてただの保育だ!」と憤る場面について。最近だと放課後デイとかにも関係あるかも。昔ながらの通園療育施設で保育士さんたちがやっている小集団療育と、今時の療…

発達障害の見立て・アセスメントについて、チェックリストの先のもの(一心理士の視点)

今まで療育的・特別支援教育的な分野に携わらなかった人が、新たにこれから携わるようになる場合、「方法」や「プログラム」に目が向きすぎて、子どもの現況の評価や見立て、アセスメントということへの意識が薄くなりがちなように思います。 心理士であれば…

Uniquely Humanを読む

(主に過去のTwitter連投より)SCERTSモデルという自閉症を抱える子どもへの療育的アプローチのことが話題になっていたので、その提唱者のDr. Barry M. Prizantのこんな本を昨年読みました。Uniquely Human: A Different Way of Seeing Autism作者: Ph.D. Ba…

翻訳記事「自閉症を克服した子供たち」 (その7・完)

元記事:The Kids Who Beat Autism By RUTH PADAWER, JULY 31, 2014ひとつ前の記事 多くの親にとって、自閉症についての新しい研究をじっくりと調べて、そこに隠れた手がかりや自閉症をなかったことにするための公式がないかを探そうとすることは気持ちを惹…

翻訳記事「自閉症を克服した子供たち」 (その6)

元記事:The Kids Who Beat Autism By RUTH PADAWER, JULY 31, 2014ひとつ前の記事 カーマイン・ディフローリオくんも、フェインの研究で取り上げられた「最良の結果」の少年の一人です。幼児期には彼は何もきこえていないようであり、母親が反応を引き出せ…

翻訳記事「自閉症を克服した子供たち」 (その5)

元記事:The Kids Who Beat Autism By RUTH PADAWER, JULY 31, 2014ひとつ前の記事 一部の人たちは、自閉症を根こそぎなくすことが最良の結果だという考え方を否定しています。自閉症者による自閉症者のための団体である自閉症者セルフ・アドヴォカシー・ネ…

翻訳記事「自閉症を克服した子供たち」 (その4)

元記事:The Kids Who Beat Autism By RUTH PADAWER, JULY 31, 2014ひとつ前の記事 かつて自閉症を抱えていたが今やそうではない人々の脳に一体何が起きたのか、それを確かめられた人はいません。例えば、そうした人々の脳は元々自閉症の子どもの脳とは違っ…

翻訳記事「自閉症を克服した子供たち」 (その3)

元記事:The Kids Who Beat Autism By RUTH PADAWER, JULY 31, 2014ひとつ前の記事 16歳の快活な少年、マーク・マクラスキーくんも、フェインの研究で取り上げられた、自閉症ではなくなった子どもの一人です。空いた時間には、テレビゲームをしたり、ロボッ…

翻訳記事「自閉症を克服した子供たち」 (その2)

元記事:The Kids Who Beat Autism By RUTH PADAWER, JULY 31, 2014ひとつ前の記事 自閉症は一生涯にわたる発達障害だと考えられていますが、その診断は行動上の特徴の組み合わせやその織り成す模様を元になされます。社会性の困難や、関心の固着(こだわり…

翻訳記事「自閉症を克服した子供たち」 (その1)

元記事:The Kids Who Beat Autism By RUTH PADAWER, JULY 31, 2014はじめは、Lさんの男の子の赤ちゃんはいたって普通のようでした。発達のマイルストーン(訳注:3-4ヶ月で首すわり、など)は全部すんなりと通過したし、あらゆる発見を楽しんでいるよう…

発達障害を抱えて生きること、あるいは、自分自身になっていくこと

前の記事では、「発達障害」という考え方を、どうやって子どもや自分自身のこととして見ていくかという話を書きました。 こんどの記事は、そうした発達障害を抱えたままでどうやって生きるか、という話です。 発達障害を抱えた子ども・大人が成長するとはど…

わが子の発達障害特性を考えることと、自分自身の発達障害特性を考えること、障害を「受容」すること

前の記事では、社会的、大局的な話をかきました。 この記事は、個人のレベルでの話を書きます。 「発達障害」という言葉は、使う人・文脈によって大きく色合いを変えます。 特に、①わが子の将来に関する「不安」の象徴のように使われるときと、②大人の方がこ…

「発達障害」という考え方を持つことについて

(過去のTwitter投稿をあれこれとりまぜ加筆)「発達障害」ということについて、「昔はそんなものなかった」「わざわざ障害児扱いをしている」「できるはずのことを甘やかしている」というようなことを言うひとがいます。少なからずいます。でも本当は、発達…

子どもの気持ちの切り替えのために「叱る」ことについて

(Twitter連投にちょっと加筆修正。) ※Twitterでフォローさせていただいている まうどんさん(@mauzoun)がステキなマンガを描いてくださったので、「文字よりも絵!」という方は、ここから飛んでくださいな。 止めること・叱ること | マンガ蒲田家★定型外…

子どもの気持ちの切り替えのために「寄り添う」ことについて

(Twitter連投にちょっと加筆修正。) ※Twitterでフォローさせていただいている まうどんさん(@mauzoun)がステキなマンガを描いてくださったので、「文字よりも絵!」という方は、ここから飛んでくださいな。 わがまま?聞き分けがない?大人が子どもに「…

体罰に依存しないで済む特別支援教育であってほしい

(Twitter連投より)www.sankei.com このニュースに関して、「生活上のしつけをしただけなのに体罰だなんて!」「特別支援学級で体罰無しでの指導なんて夢物語」との旨を書いている人たちがいました。「こぼした麦茶を拭かせた」ことが体罰とされたんじゃな…

ストーリーとして語ること、問題を見つけ出すこと、自分から察することについて

(以前のTwitter連投より)傾聴ということの狙いのひとつは、こちらが邪魔をせずに話を促すことで、その人の中でモヤモヤとしているイメージの言語化、整理がされるようにしていくこと。 否定的に割り込むとそれへの反論を組み立てる方向にシフトしてしまう…

障害を抱えた人の「努力」のための「理解」について

(Twitter連投より)発達の凸凹がある・障害があるってことは「努力しないでいい」ではないし、「努力することが無駄」でもない。 気にとめるべきなのは、「努力すれば必ずできる」でもないし、「できないのは努力が足りないから」でもないということ。 努力…