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@dicegeistのlog

子どもの気持ちの切り替えのために「寄り添う」ことについて

Twitter連投にちょっと加筆修正。)
Twitterでフォローさせていただいている まうどんさん(@mauzoun)がステキなマンガを描いてくださったので、「文字よりも絵!」という方は、ここから飛んでくださいな。
わがまま?聞き分けがない?大人が子どもに「寄り添う」ということ | マンガ蒲田家★定型外家族


ちょっと乱暴に言うと、
「子どもの聞き分けがない」「子どもが気持ちの切り替えが苦手」というのは、
大人が「子どもが気持ちを切り替えるまで待ていない、寄り添えていない」「子どもに伝わるぐらい丁寧に伝えられていない、うまく叱れていない」という風に、
大人の側の課題としても考えられます。
このように2つの面があるので、この記事も2本で1セットです。もう片方はこちら。
子どもの気持ちの切り替えのために「叱る」ことについて - dicelogue



「寄り添う」って具体的にはどんなことでしょう?ざっとこんな風に私は考えてます。

  1. 身体的には視線の高さを合わせること。正面から向き合うならプレッシャーにならない距離を。横並びで同じ方向を眺めるのでも、子どもがなにか作業・遊びをしているのならそれを一緒にするのでも
  2. 身体言語としては、怒っているトーンができるだけ出ないようにする。口調はゆっくり、ちょっと間延びするぐらいに。表情も険しくならないように。できれば拳は握らずに、腕も組んだり曲げたりせずに。あちこちの関節を伸ばして、体を開く。そうやって止めとくのが難しければゆっくり動かす。
  3. 言葉としてはまずは相手の言い分を聴く。ワンパターンになりすぎないようにあいづち。相手の言葉をほぼそのまま復唱したり、少し別の言葉で言い換えてみたり。うまく言えないようなら「○○だったの?」「○○な感じ?」とくみ取り、言語化を促すのも同じ効果。決めつけず、すり合わせる。
  4. ついつい口をついて出そうになる、「でも」「だけど」にブレーキをかける。こういうやり取りをしている時には、言いそうになっていないか、もうひとりの自分が監視するようなイメージ。逆接の接続詞を使わずに「私は◇◇がいいな」と伝える。いうことを聞かせるのではない。
  5. 「そっかー」「そうだねー」などと保留する言葉をあちこちにはさむ。今、対立していることについてすぐに結論を出さなければいけない、決着をつけないといけないわけではないことを暗黙に、あるいは明示的に伝える。離れて距離を置いたり、別の話題に切り替えたり、あるいは話を深めたり。
  6. こういうことをしながら、不適切な行動化・逸脱は、叱らずに、物理的・身体的に阻止する。おもちゃを投げそうになってる手を抑える。投げそうなものを遠ざける。叩く・蹴る手・足を抱きすくめるように抑える。子どもがその場を逃げ出したいのなら、元の場所から少し離れたところで止める。
  7. こんな風に、何かを強要するのではなく相手の主張を受け止め、こちらの伝えたいことを伝え、荒れた気持ちがトーンダウンして自分でどうするかを選べるまでの時間を迫害的にならないように待ち、こちらが認められる範囲を少し広げた上で、その中で本人の意思決定を尊重する。

というのが「寄り添う」ことだと考えてます。

dicegeist(@dicegeist)/2016年01月11日 - Twilogより。